エキスパッカ-N工法
液状化防止・地盤強化を効率化、低コストで実現
- 農業農村整備民間技術情報データベース No.0368
概要
高速・広範囲に注入材を吐出できる特殊な注入管によって、既設構造物に影響を与えることなく、スピーディに地盤を改良する液状化対策注入工法です。
大容量の効率的な浸透注入による急速改良を実現しています。
エキスパッカ-N工法が採用している「柱状浸透注入工法」とは、注入管に間隔をあけて形成したソイルパッカ間の柱状空間から注入を行うものです。この技術は、上下のソイルパッカ間の注入管周りにジオフィルタ-Nを装着し、孔壁の崩壊を防止するほか、柱状浸透空間を確保し、均一な注入を確実に実施することを特徴とするものです。
用途
・砂地盤等の液状化対策
・構造物の耐震補強対策
・恒久的な止水対策
適応範囲
・改良対象地盤の土質条件
標準適用地盤 : 砂質土地盤 細粒分含有率 Fc<20%
限界適用地盤 : 砂質土地盤 細粒分含有率 Fc=40%程度
・改良深度 : 50m程度まで適用可能(実績 20m)
主な特徴
● 大型改良体をスピーディに造成
注入内管(特殊パッカ)により、低圧力で高速注入できるため、直径約3mの大型改良体を短時間に造成します。
● 効率的な施工で工期を短縮
広範囲の地盤をスピーディに浸透注入させて経済的な施工を実現します。
● 確実な浸透源を確保
ソイルパッカと孔壁崩壊防止マット(ジオフィルタ-N)の効果によって柱状空間を確保し、均一な注入を確実に実施します。
● 既存施設を稼働しながらの施工が可能
浸透性の高い恒久グラウトを注入することにより、既存施設の直下・周辺でも既存施設に影響を与えることなく施工できます。
● 削孔本数を大幅に削減
大型改良体を造成するため、注入孔の間隔を広くでき、削孔本数および削孔費を大幅に削減します。
● 狭小な作業スペースに対応
小型ボーリングマシンを使用するため、狭小な作業スペースでも対応します。
施工手順
1.ボーリング
ボーリングマシンを使用しケーシング削孔(φ120mm)を行います。
・施工は、斜め・水平方向にも対応します。
・作業スペースが狭隘な場合には、より小型のボーリングマシンを選択することもできます。
2.注入外管建込み
ケーシング内に注入外管を建込んだ後、ケーシングを引き抜きます。
・注入外管は、所定の間隔でジオフィルタ-Nによって保護した注入バルブを設け、その上下にはジオバッグを装着しています。
3.ソイルパッカの形成
注入内管を挿入し、注入孔の上下に専用充填材(ジオパックグラウト)を注入してジオバッグを膨らませ、ソイルパッカを形成します。
・削孔径よりも大きな地山パッカ体(ソイルパッカ)を形成することにより、恒久グラウトのリークを防ぐとともに、ソイルパッカ間にジオフィルタ-Nで孔壁を保護した柱状浸透空間を確保します。
4.恒久グラウト注入
注入内管を挿入し、所定の注入バルブにセットした後、恒久グラウトを注入します。
・複数孔を同時に注入することができます。
・注入時の圧力や注入速度の監視は、流量圧力測定装置を使用して行います。
5.施工完了
地盤内に、直径2〜3m程度の改良体を造成します。
適用例
実績件数
53件(2022.12現在)
ダウンロード
エキスパッカ-N工法カタログ(2018.02版)(1958KB)
お問い合わせ先窓口
技術の詳細については、以下よりお気軽にお問い合わせください。