技術情報

Technology

iグラウト

インターネットを通じてグラウチングの施工情報をリアルタイムに提供

概要

グラウチングとは、岩盤に孔を開け、セメントと水を混合した注入液を圧入し、透水性や変形性を改良する工事のことです。工事の進捗に応じて、地質条件や改良状況が複雑に変化するため、定期的に施工情報の分析、計画の検証・見直しを行い、施工にフィードバックすることが求められます。

 しかし、グラウチングで扱う施工情報は、
  (1)特記仕様、注入孔の位置・深度などの設計に関するもの
  (2)注入液の練り上げ・配合切替、注入の圧力・流量などの作業管理に関するもの
  (3)岩盤の透水性、注入セメント量などの施工データに関するもの
など多岐にわたり、さらに、従来はこれらの情報を紙や電子媒体に記録し、人手を介してやりとりしていたため、管理のサイクルが一巡するまでに長い時間を要していました。

 そこで、当社はインターネットなどを介して、発注者・建設コンサルタント・施工業者間の情報伝達を瞬時に行い、管理のサイクルを早める新時代のグラウチング管理装置「グラウトインスペクター」を 開発しました。グラウチングの品質向上、工程短縮に向けて大きな期待が寄せられています。

主な特長

当社は、1979(昭和54)年にコンピューターによる注入作業の自動化を実現し、以来、システム機能の拡大・改善を進めてきました。グラウトインスペクターは、その集大成として、さまざまな機能を有し、情報伝達の迅速化、グラウチング管理サイクルの短縮化に貢献します。

(1) 最新のインターネット技術を採用
(2) 注入作業の自動判定機能を強化し、情報の不一致やヒューマンエラーを防止
(3) 通信インフラが整備されていれば、従来機と同様の費用で導入可能
(4) 外部からの不正アクセスに対するセキュリティを確保
(5) 注入管理装置(DKS-00e)との組み合わせにより、グラウチングの開始から終了までを自動化

実績件数

3件

全体システム図

参考文献

ダム建設技術審査証明 技術名称:グラウト施工情報管理装置および注入管理装置「グラウトインスペクタシステムNT」、(財)ダム技術センター、2004年6月
大西朝晴、浜子正、宇津木慎司、富森淳;長井ダムにおけるグラウチング管理システムの運用,土木学会 第58回年次学術講演会講演集,2003

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